カート用４ストロークエンジン作業記録

ありがたいプロの撮影

9月からのレースのDVDをいただきました。
レースを振り返ると、当日色々考えていたことを思い出します。

今後も私は乗らずにエンジン担当として続けるつもりなので、車載映像は走行中のイメージがわかりますのでとてもありがたいです。
加速やコーナー直前の伸びの具合からどう仕上げるか判断できます。

今後のKXについては、リーダーと話しながらおおまかな方向性を決めました。
KXは気持ちよく走れる高回転で使うスプリント仕様も作る方向にいきます。

基本的にはカムを交換するだけで仕様の変更はできますので、
OHCのエンジンはこの点が有利ですね。

現状では１レースでたれる様子も出ていませんし、最新の仕様でコンロッドにはまったく問題が出ていないので、高回転でも使えるような状態です。
今のエンジンは３レース使ってまったく問題ないので、想定外の問題が出なければ確実に7時間耐久は持つと思いますので、今後が楽しみです。
まずは、ノーマルカムで使える回転数の限界を見極めたいです。

目標は当然10000rpmオーバーでも使える万能エンジンです。

壊れたアクロナイネン

秋ヶ瀬で壊れたアクロナイネンクラッチの強度が気になって調べてみました。

壊れたといっても、接合部分が外れただけなので、溶接してあげればまだ使えます。

壊れた部分はロウ付けのように見えるので機械的強度の出せるリン銅ロウで探すと、
引張強度は300～500N/mm²の製品が一般的のようです。

この数値を見るだけなら、十分な強度があるように見えます。

もしかしたら、もともときちんと接合されてなかった不良品？
まともに接合されていたらクラックもそう簡単に入らなさそうです。

でも新しいクラッチが届きました。
テストしてみて調子の良いほうをメインに使いたいと思います。

パワー不足になった理由

デコンプのピンが抜けて、排気バルブが開いていたようです。
これではトルクが出ませんし、回転数もあがりません。
原因がわかりましたので安心です。

そのほか特に異常がないので、予定通り信頼性向上の為の対策をします。

走行タイミングの関係で時間がかかってしまいましたが、
これでクランクケース側はほぼ問題ないはずです。

コンロッド折れの原因の仮説はいくつか証明できましたが、
すべての折れたケースの詳細な情報がありませんし、
再現性があるかはエンジンを壊す覚悟で試すことが出来ないのでまだ検証しきれていません。

余裕があればバルブスプリングを変更してハイカムもためしてみたいです。

クランクケース開けてみました。

早速各部を確認しながら分解です。

新東京、秋ヶ瀬共に6000rpm以上で回し、最大6800rpm回しましたが、
コンロッドはまったく異常なしでした。

クランクシャフトの方は慣れ？と思われる磨耗がありました。
元々新品でさえ変な歪みがあったので、
クリアランスは適切な方向に向いているようです。

測定データでは、コンロッドより、クランクピンのほうが減ってます。
なんとなく今後の方向性が見えてきました。

明日詳細なデータを整理しておきます。

コンロッドは大丈夫かな？

まず、前回の整備では開けなかったクランクケースを開けます。
クランクシャフトとコンロッドのクリアランスを測定して、当たり具合を確認します。
軸精度はかなり上がってるので問題ないはずで、測定するのが楽しみです。

測定結果次第で、私の理論が正しいかおよその見当が付きます。
もし正しければ、コンロッド折れの問題はほぼ解決で、更なる高回転化も可能になりそうです。

追加の対策を施せば、多分EX27でも同じ方法で対策できるはずです。

高回転化はどうしよう。
燃費との関係もあるから、キャブレターのほうを先に考えたほうがいいのかな。

インマニもまだ試作ばかりで仕様が固まっていないし、
エキゾーストもほんとに効率が良いか、数試せてないので、確認のしようがありません。

色々考えているだけで時間が過ぎていきます。

シートステー移設

早速カットしてみました。
シートの位置とチェーンラインも確認しました。

シートの角度はハンドルの軸にあわせてまっすぐにしても、エンジンはかなり中央に寄せれそうです。

パイプが到着次第溶接をしますので、先に位置決め用の持具を作っておきます。

北城さんからインマニの製作を依頼されましたので、こちらも早急に仕上げないといけません。

忙しくなりそうです。

まだフレームはばらばらです。

まともに作業できるくらいスペースは確保したのですが、まだまだ少し狭いです。

作業しながら、カートスタンドがほしくなりました。新品は高いですね。

明日からシートステーの調整作業に入りたいです。
カットして新規ステーを溶接の予定でしたが、うっかりパイプを仕入れておくのを忘れました。

フレームチェック完了

フレームはシートステーが変？なの以外は問題なさそうです。

走行中にすれる底部は仕方ありませんが、
塗装が剥げて錆びが出ている部分があります。
シートステーを溶接しなおすので、溶接後にいっしょに塗装しておきます。

ネジ類はそろっていない部分もあるので、重要な部分はセットで買います。
数が足りなかったベアリングの止めネジはM8の1mmピッチ。細目です。
残念ながらギザスクリューは見つかりませんでした。
普通のくぼみネジでも大丈夫かな？

シート底部の固定用のスペーサーも本当は付いているべきものみたいです。
各サイズ売っているようですが、サイズに合わせて作ったほうがよさそうです。

フロアプレートの前のほうが少し割れていました。
溶接で何とかなりそうですが、アルミの溶接は苦手です。

細かいところは組立てながら調整になりそうです。

フレーム分解清掃

早速分解です。
各部分解しながら部品は覚えられるので、ひたすらバラします。
構造とか特徴を理解できるので、一石二鳥です。

問題のある部品があるかもと、よく観察しながら分解しましたが、
特に問題のある部品はありませんでした。

ベアリングは、金属シールで微妙に隙間がありました。
ガラガラしますが、なんとか使えるかな？
こういう外装部品は私はゴムシールベアリングを好んで使います。
隙間があるので、洗浄もグリスアップも一応出来ますので、このまま使ってみます。
止めネジが足りないので、どうしようか悩みます。
特殊形状ですが探してみます。

シートが少々強引につけられているので、ステー溶接のときに見直したほうがいいかな？
ハンドルの角度を基準に出しているので、それなりに正確ですが、
重心の関係でわざとずらしたほうが良い場合もあると思うので、これで良いかは謎です。

エンジンを置いてみて最終確認。
多分大丈夫です。
このフレームに270ccはちょっときついかな？

エンジンマウントは作る予定なので、スプロケットとの位置関係を確認しながらギリギリまで調整できます。

全部バラし終わったので、明日は多分無いと思うクラックのチェックです。

テスト用フレーム

北城さんからフレームを提供して頂きました。
古いCRGのようですが、実はよくわかりません。
インドライブのエンジンだと、シートステーを変更したほうがよいとの事でした。

まず、すぐにでも使えるように、一通りバラして、洗浄しておく予定です。

足りない部品は組んでみないとわかりませんので、コツコツそろえたいと思います。