ジュノオM85の記録

バルブとバルブシート

まず、減っているバルブを修正してあげます。

吸気バルブだけ修正。排気のほうは問題ありませんでした。

右が加工後です。削った分傘の肉厚が若干減りますが、ピカピカ新品に近い状態。

これだけ減ってるとすり合わせだけでは漏れてしまいます。

 

ついでにシートリングを作成する必要があるかバルブシートを軽く切削して確認しました。

すり合わせだけでは厳しそうですが、なんとか面は出そうです。

 

 

バルブリフター修正

バルブリフターも修正します。

すべてカムシャフト当たり面が減ってるけど、

１つだけかなり減ってるものがありました。

一通り面出し。

微妙に薄くなったけど大丈夫かな？

詳細な寸法を調べたら、減ってたバルブリフターは、プッシュロッド側も減ってました。

やっぱりこれは交換ですね。

残念だけど部品取りエンジンから使う事にします。

 

色々部品を見ててやっとわかったのですが、このエンジンは、ヘッドを強打しているようです。

事故なのか普通にコケたのかはわかりませんが、その時に一度ヘッドをあけています。

その時混入したゴミやヘッドの微妙な傾斜でエンジンを傷めたのだと思います。

 

クランクケース側は問題なさそうなので、きちんと直せば元気になるはず！

 

注文リスト整理中

コンロッド小端はスリーブ打ち込みすることにしました。

規格品で利用可能なOリングは一通り購入します。

その他流用可能な部品も注文しておきます。

HRD側は厄介な部分が多いので、まずはエンジン側の部品のみ注文して仕上げちゃいます。

無いものは作らないといけませんが、なんとか目処は立ったので、詳細は後々。

 

 

問題発生

ピストンは問題なし。

バルブに当たった形跡があるけど、強度や容量に影響なさそう。

このエンジンもトップリングとオイルリングが逆に組まれていました。謎過ぎます。

 

ピストンピンを測定しようと見たら、かじったようでかなり荒れてました。

当然コンロッドも段が出来ています。

新品のピンを使えばクリアランスは問題ないけど、

減った部位分が当たらず。当たり面が小さいので、また減ってしまいそう。

さて、どうしよう。

といっても、そのままつかうのは怖いし、何とかします。

やっぱりブッシュ打ち込みかな。

 

クランクケース洗浄

洗浄完了。

新品以上にきれいになりました。

バラすところは皆さんご存知だと思うので省略です。

気が向いたら別のエンジンでやります。

 

中までピカピカ。

シリンダーはホーニング依頼に出します。

 

 

エンジン整備

ストックしてあった不動エンジンの整備を開始します。

不動の原因はすぐにわかりましたが、色々気になるので今回は完全に分解して整備してあげます。

最初の状態です。軽く洗浄した後。

左ヘッドは何らかの問題で過去にあけた形跡があります。

スタッドボルトが2本溶接した形跡あり。1本は締め過ぎか強度不足でねじがのびてる。

ナットも純正と違う。

シリンダーヘッドカバーのねじ穴が貫通加工されてナット止めされてました。

ボルトも純正と違う。

ロッカーシャフトピンを固定するピンが傷だらけ、

シリンダーは長期保管の影響で少々錆があるがほぼ問題なし。

ヘッドをはずしてクランキングすると、異音なくスムーズに回ります。

カムシャフトも回ってるようで、オイルがどばどば出てきますのでオイルポンプも問題なさそう。

左シリンダーヘッド以外は特に問題なさそうです。

 

HRD側はほとんどオイルが抜けてて軽くしか駆動しませんが、異音等はないので問題なさそうす。